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餃子

日曜日に餃子を焼いて食べることになった。
きっかけは、入居者様の何気ない一言。
「餃子が食べたいわ」

この利用者様は、胃がんの末期のかたで先月余命2ヶ月と宣告をされました。
十二指腸にも腫瘍があり、胃と十二指腸をつなぐ部分(幽門)がほとんど閉じてしまっている。
最近では食事の摂取量も極端に減ってきており、いつ食べられなくなってもおかしくない状態でした。
そのような状態の方からのほんの些細な会話の中で出た「餃子が食べたいわ」の一言を介護スタッフが聞いたことがきっかけで、
急遽餃子パーティーをやろうということに。

ご家族もたまたま同じ時間にいらっしゃり、餃子を3ケ食べることができて一緒に美味しく食べることができた日曜日でした。

その日の夜には、Sさんから「本当に美味しかったよ、〇〇さんが包み方が上手で・・・」沢山その時の様子をお聞きし、涙を浮かべながら感謝いただきました。
Sさん本人には告知をしていないとはいえ、すごく感のいい方ですのでとっくに気づいているのだろうと推測されます。それでも、いつでも私たちをあたたかい笑顔で迎えてくれます。 そのことについて、以前息子さんに尋ねてみましたが、息子さんもおふくろの笑っている顔しか記憶にないと話されておりました。そのようなSさんが、少し感情を表に出す時間をつくることができた。そんな日曜日になりました。

さくらビレッジを開所して2年が過ぎ、いろいろ大変な苦労もあったけれど、
利用者様の想いも、今ここにいる時間も一緒に大切にしたいというスタッフの気持ちを感じると共に、
本当に良いスタッフに恵まれているなあと心から感謝する日でもありました。

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